2011/05/26

バチカン広報局長による解説 1

 5月13日に指針『ウニベルセ・エクレジエ』の公開に際して、バチカンの広報局長フェデリコ・ロンバルディ神父(イエズス会)が声明を出しているので、以下に英語訳からの翻訳を掲載する。長いので、数回の投稿に分けて紹介していきたい。今日は前半部分を紹介する。

英語による原文はコチラ

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 自発教令『スンモールム・ポンティフィクム』(2007年7月7日公布、2007年9月14日施行)の適用に関する指針は4月8日に教皇ベネディクト16世によって裁可され、指針の日付は4月30日、聖ピオ5世教皇の記念日となっている。

 指針はラテン語版の最初の言葉により、『ウニベルセ・エクレジエ』と名付けられ、それは教皇によって多くのことを託され、とりわけ自発教令の順守と適用の監督の任務を託された教皇庁エクレジアデイ委員会によって書かれた。そのため、指針の署名に委員長である、ウィリアム・レヴェダ枢機卿と局長である、モンシニョール・グイド・ポッゾがある。

 この指針はここ数週間前に全司教に送付されている。ここで忘れてはいけないのは、「訓令は法律の規定を明確にし、かつ法律を執行する際に順守されるべき事項を説明す(教会法34条)」ものであるということである。指針の12項で示されている通り、「自発教令『スンモールム・ポンティフィクム』の適切な解釈と正確な適用を保証することを目的として」発布されている。

 自発教令に含まれている法の後に、その適用の指針が出てくることは自然である。3年が経過した段階で、これが今起きたという事実は、自発教令に添付された書簡で教皇が全司教に明確に述べた次の言葉を思い出すと容易に説明がつく。

「わたしは皆様に、この自発教令の施行の3年後に、皆様の経験に関する報告を聖座に送ってくださるようお願いします。真の意味で深刻な問題があることが分かった場合は、その解決方法を検討することに致します」

 それ故、最初から計画されていた、3年間にわたる法の適用に際して吟味した成果も、この指針には盛り込まれている。

 この指針は平易な言葉で書かれているので、読みやすい。序言(第1項から第8項)は1962年のヨハネ23世版までのローマミサ典礼書の歴史と、第2バチカン公会議の典礼改革を受けた、1970年のパウロ6世による新しいミサ典礼書のことを手短に思い起こし、以下に述べる基本的原則を再確認している。

「ローマ典礼の2つの形式があり、それぞれ一般形式と特別形式として区別される。それらは唯一つのローマ典礼の二つの使用であり、並列するものである。両者は同じ教会の祈りの法の表現である。その尊く古代から使用されていることのために、特別形式は適切な敬意を持って維持されなければならない(第6項)」
 

 指針はまた3つに分けて、自発教令の目的を再確認している。すなわち、それは①守るべき貴重な財産として見なされている、旧来のミサ典礼書を使用したローマ典礼を全ての信者に提供すること②それを求める人に特別形式によるミサ典礼書の使用を真に保証すること③教会内の和解を促すことである(第8項参照)。

 指針の中で短い章に(9項~11項)エクレジアデイ委員会の義務と権能が言及されている。教皇は同委員会に問題に関する「代理裁治権を授権した」。これはとりわけ、2つの重要なことを意味している。まず委員会は司教や他の裁治権者がなした行為で、自発教令の条項に反していると思われるものに対して提起された訴えを裁定しても構わないというものである。この裁定は使徒座署名院最高裁判所に異議を申し立てを行うことができるものである。二番目に委員会は典礼秘跡省の認可を伴って、ローマ典礼の特別形式の典礼書の改版を編集しなければならないということである(指針には、例として、新しい聖人や新しい叙唱を含めていきたいという希望が書かれている)。

(次回に続く)
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今回の翻訳を行った後で、ようやくカトリック新教会法典(日本カトリック司教協議会教会行政法制委員会 訳)を入手し、参考することができた。教会法34条は今回の文書の性格を理解する上で重要と思われるので、長いが引用する。なお、「Instruction」の訳語は今まで「指針」としてきたが、教会法に従い「訓令」という訳語に変更する。

カトリック新教会法典

34条 (1) 訓令、すなわち、法律の規定を明確にし、かつ、法律を執行する際に順守されるべき事項を説明し、規定する決定は、法律が執行に移されるよう配慮する任務を有する者の用に供するために発布され、法律の執行についてこの者を拘束する。行政権を有する者は、その権限の範囲内で、訓令を適法に公表することができる。

 (2) 訓令の規定は、法律を廃止しない。かつ、法律の規定と適合することができない場合には、訓令の規定は何らの効力も有しない。

 (3) 訓令は、それを公表した権限ある権威者及びその上長の、明示的、又は暗黙の取り消しによって効力を失うのみならず、法を明確にし、又は法の執行のために付与された訓令の対象たる法律の廃止によってもその効力を失う。

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コメント

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特例措置の見直し

いつも翻訳ありがとうございます。

特別形式のミサではなく『通常形式』のミサについてですが、どうも日本に置ける『特例措置』が見直されるようですね。
跪きがなかったり、ミサの文言が一部異なっていたりしていましたが、そのあたりが見直されるようです。
まだ噂の段階ですけど。

より『カトリックらしさ』が表に出るようになると良いですね。
『先ずは形から』が僕のモットーなので、僕としては本当の話であって欲しいです (^ー^* )フフ♪

コメントありがとうございます

>りゅう様

ラテン語の規範版に忠実な翻訳をしたミサ典礼書の改訂は世界的な
トレンドですから、ありえるかもしれませんね。